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研究開発力の将来について(その8) ~国家の品格~

 昨日の投稿の続きです。

「受け入れられないものは明確に主張する」,竹中懇をNTT和田社長がけん制
(2006年5月12日:NikkeiBP ITpro Network)

「到底受け入れられない」NTT和田社長、竹中懇に反論
(2006年5月12日:Nikkei IT-PLUS)

「通信・放送懇 各所から突き上げ」 NTT資本分割 自民など慎重論
(2006年5月12日:日本経済新聞 朝刊)

 竹中平蔵総務相の私的懇談会「通信・放送の在り方に関する懇談会」(座長・松原聡東洋大教授)が議論しているNTTグループの経営形態見直しに、自民党などから慎重論が強まっている。懇談会はNTT東西などグループ各社の資本関係を切り離して独立させることまで視野に入れているが、11日に開かれた参院総務委員会などで「国際的に競争力のある通信企業をつくるのには逆行する動き」などの批判が続出した。

 11日の国会審議でも「米国では通信企業は二強に集約されており、NTTを分割するのはおかしい」などの質問が続出。これに対して竹中総務相も具体案は「実際の政策は多様な選択肢の中で考えなければならない」と述べるにとどまった。

 同日午前に開かれた自民党通信・放送産業高度化小委員会の会合でも、慎重な対応を求める声が相次いだ。

 安心しました。自○党の中にも、たまにはまともな意見を言えるセンセイ方がいらっしゃるようで。0xF9D1

 ただし、いい加減、「AT&Tがどうだったから」、「BTがどうだから」という、比較まねっこ議論は止めて欲しいものです。「日本はどうすべきなのか?」を、常に問うていただきたい。ジャパン・オリジナル。

 そう言えば、だいぶ前に読み終わって、いつかご紹介しようと思っていた「国家の品格」が、最短で200万部を突破したようです。

#ちなみに、この本との出会いですが、“アナログ・ハイビジョンにおける政府の愚策ぶり”を勉強しようと「電波利権」を買った際に、横に一緒に平積みになっていて、実は、前から読まなきゃと思っていた“某・国内最大の情報通信企業を題材とした小説”である「社長の品格」という本と、タイトルだけ見て間違えて買ったのがきっかけです。0xF9C7

 以下、紹介文から。

   ・日本は世界で唯一の「情緒と形の文明」である。
   ・国際化という名のアメリカ化に踊らされてきた日本人は、この誇るべき「国柄」を長らく忘れてきた。
   ・「論理」と「合理性」頼みの「改革」では、社会の荒廃を食い止めることはできない。
   ・いま日本に必要なのは、論理よりも情緒、英語よりも国語、民主主義よりも武士道精神であり、「国家の品格」を取り戻すことである。
   ・すべての日本人に誇りと自信を与える画期的提言。

 とかく「国家の~」という言葉を使うと、なにやら“右”っぽくて避けて通るような世の中ですが、また逆に、経済学者や歴史学者が「国家の~」という言葉を使うと、なにやらうさん臭く聞こえますが、この本の著者、藤原正彦氏は、数学者(理学博士、教授)でいらっしゃいます。(ご両親は著名な作家、新田次郎・藤原てい夫妻)

#ちなみに、ワタクシは、いわゆる“右”でも“左”でもありません(と思ってます)。てんびん座なので、中立というか、曲がったことが嫌いです。ついでに、“hawk”でも“dove”でもありません。信条は、“Not be fierce like hawks, not be coward like doves. Be wise like owls!!”です。

 数学者がなぜこのような本を書かれるに至ったのか、というところも興味深いのですが、注目すべきは、やはりその内容です。

 数学者であるがゆえ、なによりもまず「論理」を基底にされているのかと思いきや、「論理や合理性に頼っていてはダメで、すでにアメリカ型論理世界は破綻しつつある」、「古来からの美しい日本の姿を取り戻すために、子供には論理よりも情緒や惻隠、民主主義よりも武士道精神を、小さい時から徹底的に叩き込むべきだ」と熱く説かれています。

 文章は非常に明快で、すっと入ってきます。さらに、その辛口度合いたるや、ワタクシの100万倍ぐらい上手(うわて)です。0xF9C7

#読むと元気が出てくるので、ワタクシはいつも、カバンの中に忍ばせています。

 ここしばらく読んだ本の中で、最もお薦めできる本です。皆さんも是非、読まれてみてはいかがでしょうか。0xF9EB
(同じ著者に、「この国のけじめ」などもあります)

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Comment(1)

この本の事を書かれる方がいらっしゃるとは思いませんでした。明日、読み返してみようと思います。

posted by  ten at 23:22:35 2006/05/12 | reply

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