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ドライブレコーダー(デュアルカメラ)の取付(4)

〔はじめに〕
 本稿の趣旨は、速度超過違反を容認・助長するものではありません。これまでの経験から、その疑問(後述)を完全に解決するための、検証を目的としたものです。
 クルマ好きのドライバーの皆さんは、交通法規を遵守して、安全な運転を心掛けてください。


 前回の続きです。

 さっそく近くをテストドライブし、ドライブレコーダー(BU-DRS911)にどのように記録されているか、チェックしてみます。

BU-DRS911

 画像は、ドライブレコーダー付属の専用ビューアソフト(PCViewer BU-DRS)です。

 BU-DRS911は、最大4つのカメラを接続することができますが、このソフトにて、それぞれのカメラの映像を確認することができます。

 また、基本的な情報として、速度(GPS/車速パルス)、加速度(3軸)、緯度・経度(GPS座標)、ブレーキ/ウィンカーの点灯状態などを確認することができます。このうち、GPS座標を使って、Googleマップ上に走行軌跡を表示することもできます。

 さらには、記録した映像を、AVI形式にて出力することができます。

 ということで、記録した映像を編集してみました。

#ちなみに、いつものとおり(?)、法定速度を遵守して、慎重に走っております・・・。
(なぜならば、チェック用に公開したこの動画が元で、フェ○ーリ・クラブ・ジャパンの元会長のように、逮捕されちゃったらまずいので)
(あるいは、このナルシストの元産婦人科医のように)0xF9D1

 羽田空港から、城南島を通って、お台場や新木場に抜けるこのルート(湾岸道路の周辺)は、道幅も広く、舗装の状態も良いため、ついついスピードが出てしまいやすいところでもあります。

#ん? いかんいかん、他責のように言ってはいかん。正しくは、ついつい“スピードを出してしまいやすい”ところ、でした。0xF9C7

 よってからに、白いのとか黒いのとかの、「重点取締ゾーン」だったりします。
(例えば、こことか)


 と、余談はさておき・・・、

 今回、ドライブレコーダーを装着した「真の目的」を、以下にて検証します。

BU-DRS911

 記録映像の1コマです。

 センターライン(車道中央線)の間隔は、一般道路では、「白線:5m、間隔:5m」ですが、東京ゲートブリッジを通る「東京港臨海道路」などでは、「白線:6m、間隔:9m」となっています。

 すなわち、1パターンを通過する毎に、15m動いていることになります。

#ちなみに、高速道路では、「白線:8m、間隔:12m」です。

 これより、特定の距離を通過するのに要した時間から、その時点での車速を割り出すことができます。

BU-DRS911

 ということで、まずは基準点を設定します。

 ゲートブリッジを越えた最初の白線を「0m」とし、この瞬間のフレーム番号を記録しておきます。

#画像左下の時刻は「GPS時刻」ですが、秒単位までしか表示されていないため、算定には使いません。

BU-DRS911

 センターラインの1パターン分(15m)では誤差が大きいため、5パターン分(75m)を超えたところで計測することにします。

 75mを通過するのに要したフレーム数は、「64フレーム」でした。

 ドライブレコーダーの映像は、毎秒15フレーム(15fps)で記録されているため、1フレームあたりの秒数は66.67msです。64フレームでは、「4,267ms」となります。

 よって、75mを通過するのに要した時間は4.267秒であり、これを時速に直すと「63.3km/h」となります。

 ということで、ドライブレコーダーに記録されている映像から、車速を割り出すことができました。


 えっ? 「右下に表示されてるじゃん」って?

 いやっ、そうなんです。なにも、こんなに苦労して算定する必要はないのです。0xF9C7

 今回、わざわざカメラを後ろ向きに取り付けた「真の目的」は、実は、別のところにあります。

BU-DRS911
(画像は、ハメコミ合成です)

 例えば、こんなコトになっちゃった時など・・・。0xF9FC

#ちなみに、「白いヤツ」は、こんな“どストライク”な追走の仕方はしなくて、もっと“えげつなく”、Cピラーの陰など、ヒトの死角に入って追走してきます。

 ということで、まずは「緊急車両」の定義をお勉強しておきましょう。

 道路交通法施行令第十四条には、以下のように規定されています。
(一部、筆者が補足・修正)

(緊急自動車の要件)
第十四条 前条第一項(※「緊急自動車」の規定で警察用自動車を含む)に規定する自動車は、緊急の用務のため運転するときは、サイレンを鳴らし、かつ、赤色の警光灯をつけなければならない。ただし、警察用自動車が法第二十二条(※「最高速度」)の規定に違反する車両等を取り締まる場合において、特に必要があると認めるときは、サイレンを鳴らすことを要しない。

 これを圧縮すると、警察用車両が速度取締りを行う場合において、特に必要があると認められる場合には、「サイレンの吹鳴」は必要ない、となります。

 この、“特に必要があると認められる場合”の解釈が微妙ですが、まぁ、“向こう側”が都合の良いように解釈するので(取締りの緊急性など)、ワーストサイドに考えて、常に成り立つ(適用される)と考えておいた方が良いでしょう。

BU-DRS911BU-DRS911

 実際、某テレビ局の「交通警察24時」などの映像を観ていると、「サイレンの吹鳴」と「赤色灯の点滅」を同時に満たしていることはなく、赤色灯を点滅させて一定距離を追走し、速度測定をした後、停止を求める瞬間にサイレンを吹鳴させています。

#一般ドライバーは、この瞬間に初めて速度取締りに遭ったことに気付き、「やられた~」となる訳です。

 ただし、逆に考えると、「赤色灯の点滅」は、警察用車両が緊急自動車と見なされる上での“最低条件”となります。

 ここですよ、ここっ!0xF9A0

 速度測定を行う場合、測定誤差を考慮して、被疑車両の後方において、一定距離を追走しなければなりません。

 この「追走距離」ですが、これまでの交通裁判における“向こう側”の証言では、おおむね「200m」とされている、ようです
(取締り実施要領は警察組織の都道府県でも異なるようで、「一般道路では100m、高速道路では300m」という情報もあるため、ここでは「ようです」としています)

 仮に「100km/h」で走行していたとすると、時速100kmは秒速27.78mとなるため、200mを追走するのに要する時間は、「7.2秒」となります。
(当然のことながら、もっと速度が出ていれば、追走する秒数は短くなります)

BU-DRS911BU-DRS911

 実際、過去の「交通警察24時」の映像では、測定を開始してから、その速度を“7回”数えて、サイレンを吹鳴させていました。具体的には、「測定開始、141、141、141、141、141、141、141、はい違反」、という感じです。

#ちなみに、この時に捕まったのは、アルピンホワイトのBMW 3シリーズ(E90)で、61km/hオーバーでした。0xF9FC

 筆者は、高速道路を走行している時は、前方とルームミラーとを、半々ぐらいの割合で見るようにしていますが、赤色灯を点滅させながら7秒以上も追走されたら、アホでも分かると思います。
(と言えるぐらい、(適度な緊張状態にある高速の運転においては)7秒とは長い時間です、という意味です)

 しかしながら、これまでの経験(?)からすると、「あっ!」と思った時には、すでに“時遅し”となっています。

 逆に考えると、
   (1) 本当に、(測定誤差を考慮した上で)必要十分な距離を追走しているのか。
   (2) 本当に、(緊急自動車として見なされるに足る)赤色灯を点滅して追走しているのか。
という疑問が湧いてきます。

 この疑問を完全に解消するために、カメラを後ろ向きに取り付けたのです。0xF9C5

 すなわち、万が一、速度取締りに遭った場合に、その取締りが“適正”に行われたものであるかどうか、具体的には、
   (1) 追走距離は十分であったか。
   (2) 赤色灯を点滅して追走していたか。
を客観的に検証(証明)することを目的としています。

 「追走距離」については、前述のとおり、センターラインの通過パターン数をカウントすることにより、検証することができます。

 なお、速度測定にあたっては、被疑車両の後方に付いて、“一定間隔を保って”走行しなければなりません。そうしないと、正確な速度測定ができないためです。

 よって、ドライブレコーダーに記録された映像において、「遠ざかりもせず、近づきもしない」という状態でないと、“一定間隔を保って”とは言えません。これは、後方に映っている警察用車両の大きさ(または、流れ去るセンターラインとの相対的な位置関係)を確認することにより、確実に検証することができます。

 また、「赤色灯」については、記録された映像を観れば、一目瞭然です。

 逆に、この時点で、赤色灯を点滅せず、法定速度を超過して追走していた場合には、警察用車両を運転していた警察官も、速度超過違反となります。
(なぜならば、前述のとおり、「赤色灯の点滅」が、警察用車両が緊急自動車と見なされる上での、最低条件であるためです)


 しかしながら、すでにお気付きかと思いますが、この方法は、「諸刃の剣」となり得ます。相手の速度を証するということは、すなわち、自分の速度も証するということになるためです。

 ただし、その取締りが“適正でない”と確信に至った場合には、背に腹はかえられません。刺し違えてでも、“向こう側”の非を、客観的に証明しなければなりません。

 これより、万が一、速度取締りに遭った場合には、現場および法廷(簡易裁判所)において、以下のように対応することとします。

 
(記載内容を再考し、削除)
 

(コトが起きてから考えるのでは遅いので(特に現場では、気が動転していることもあり得るため)、事前に十分なシミュレートを行い、流れを押さえておくことが肝要です)

 以上により、ドライブレコーダーに記録された映像から、「自車速度の算定」のみならず、「追走距離の確認」、「緊急自動車としての確認」が、客観的に可能であることが分かりました。

 とはいえ、後ろ向きに取り付けたカメラが、後ろ向きな目的で使われることのないよう、筆者としては、普段より交通法規を遵守し、安全で慎重な運転を心掛けるようにしたいと思います。


〔おわりに〕
 繰り返しになりますが、冒頭にも述べたとおり、本稿の趣旨は、速度超過違反を容認・助長するものではありません。
 万が一、速度取締りに遭い、かつ、その取締りが“適切でない”と確信に至った場合に、自己防衛として、電磁的記録を用いて客観的に事実を証明するための方法を述べたものです。
 クルマ好きのドライバーの皆さんは、交通法規を遵守して、安全な運転を心掛けてください。

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