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Hardware Archive
2011/04/10

 「Maximus IV Extreme」の購入にあわせて、「ENGTX580/2DI/1536MD5」も購入した訳ですが、

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 追加で、もう1本買ってしまいました。

#グラフィックカードだけでいくら掛かっているかは、とてもワイフには言えません。0xF9C7

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 「2-way Twin Turbo」ならぬ、「2-way SLI」となりました。(SLIは、「Scalable Line Interconnect」の意)

 左端のオレンジ色のフレキシブル基盤は、「SLIブリッジ」といい、NVIDIAのグラフィックカード同士を連携動作させるためのものです。

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(画像は、ASUSさんより拝借)

 「GeForce GTX580」は、現時点ではNVIDIA最高峰のGPUですが、先般、さらにその上を行く、「GeForce GTX590」が発表されました。

#画像は、ASUSの「ENGTX590/3DIS/3GD5」(現時点では、日本未発表)です。

 GTX590は、GPU自体のアーキテクチャが刷新された訳ではなく、基盤上にGTX580を2基搭載し、1枚のボードで2-way SLI動作させるものです。

 これにより、CUDAプロセッサ数は、GTX580の512基の倍の、1024基となります。

 その一方で、発熱量の問題がから、GTX590は、GTX580のリファレンスに比べて、コア/シェーダ/メモリのクロック数を、1~2割落とした状態で動作させられています。

 よって、GPUが2基になったからといって、単純にパフォーマンスが2倍になるという訳ではなく、GTX580の1.5倍程度のパフォーマンスになっています。

 ということで、GTX590に買い換えるのではなく、GTX580のボードを2枚並列に動作させることで、Fermiアーキテクチャ最高のパフォーマンスを狙うことにしました。0xF9C6

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(画像は、NVIDIAさんより拝借)

 これにより、フルHDディスプレイを横に3台並べての、夢の「3D Vision Surround」なんかも、構成できちゃったりします。0xF9F8

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(画像は、Microsoftさんより拝借)

 これで、「Microsoft Flight Simulator X」なんかやったら、感動かと。0xF9CF

 とはいっても、爆速の代わりに、かなりの爆音・爆熱・爆電力マシンとなってしまうので、相応の工夫をしない限り、おいそれとは稼働させられません。

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 左側が1本目のGTX580、右側が2本目のGTX580です。

〔関連情報〕
   ・「GeForce GTX 580」は480より低発熱かつ高性能!
   (2010年11月9日:ASCII.jp×自作PC)
   ・「GeForce GTX 580」レビュー。ついに登場した"フルスペックFermi"は,今度こそ買いなのか
   (2010年11月9日:4Gamer.net)
   ・「GeForce GTX 590」は最強GPUの座を奪い返せるのか?
   (2011年3月24日:ASCII.jp×自作PC)
   ・「GeForce GTX 590」レビュー。1枚にフルスペックFermiを2基搭載して,世界最速シングルカードは誕生したか
   (2011年3月24日:4Gamer.net)

2011/04/03

 前回の続きです。マザーボードの改修品が届いたので、作り込みを再開します。

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 右側は、Cooler Masterの「V6GT」に標準搭載されている120mmのPCファンで、左側が、親和産業のPCファン、「GF-1225PWM28AO」です。

 Cooler MasterのPCファンは、型番不明ですが、おそらく「XtraFlo」(日本未発表)で、回転数:800~2,200rpmで動作音:38dBA、最大風量:93.74CFMと思われます。

 親和産業のPCファンは、回転数:850~2,800rpmで動作音:43.6dBA、最大風量:94.92CFMとなっています。

 この120mmのPCファンの青色LEDを、140mmのPCファンの時と同様に、日亜化学の緑色LED(NSPG500DS)に交換します。

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 120mmのPCファンを交換した後の「V6GT」です。IN側とOUT側とに、それぞれ1基ずつ搭載してあります。

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 フロントパネルと底面に、140mmのPCファンをそれぞれ1基ずつ搭載してあります。

 煙突効果を得るために、吸気側で使用しています。下から上に吹き上げる感じです。

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 トップパネルにも、140mmのPCファンを2基搭載してあります。

 こちらは、排気側です。

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 すべてのPCファンを動作・点灯させた状態です。

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 0xF99B「グリーン・グリーン」になりました。

#ちょっと派手かなぁ。0xF9C7

2011/03/26

 Intelの新チップセットに不具合が見つかったことにより、作り込みを一時中断していましたが、

ASUS Maximus IV Extreme

 本日、ASUSより「Maximus IV Extreme」の交換品が届きました。

ASUS Maximus IV Extreme

 基板上には、改修品であること(P67チップセットのリビジョンB3)を示すシールが貼られています。

 これでやっと本格的に作製に入れます。

 別件ですが、

Logicool Illuminated Keyboard CZ-900

 組み合わせるキーボードは、Logicoolの「Illuminated Keyboard CZ-900」にしました。

 その名のとおり、キーボードの裏面に白色LEDが仕込んであり、暗闇では、文字が白く浮かび上がります。ホームシアターなど、照明を落としたところでも、迷わずしっかりとタイピングすることができます。

 最近では、ワイヤレスキーボードやマウスが流行っているようですが、バッテリ切れの心配をしながら使うのはいちいち面倒くさいので、あえて有線にしました。

 キーストロークは、ノートPC用のように浅く、軽いタッチでサクサクとタイピングすることができます。

 また、キーボードの周囲は、BRAVIAのようにクリアフレームで囲まれており、なかなかクールなデザインとなっています。思っていた以上に、良いです。0xF9C6

ASUS Laser Gaming Mouse GX800

 マウスは、キーボードに合わせてLogicoolにしようかとも思ったのですが、ここでも、みょ~なこだわりをみせてみました。0xF9C7

 ASUSの「Laser Gaming Mouse GX800」です。

 別にゲームしないので、ゲーミングマウスでなくてよかったのですが、ASUSのグローバルサイトを見ていたところ、マザーボードと同じ「R.O.G.」(Republic Of Gamers)ブランドで、マウスが出ていることが分かりました。

 せっかくなので、「R.O.G.」ブランドで"こーでねーと"することにしました。

 しかし、このGX800は、現時点では日本未発表となっています。(付属のマニュアルには、日本語のページもあるので、いつでも売り出せると思うのですが)

 たまたま某オークションで出品されていたところを、タイミングよくゲットできました。

 ゲーム用ということもあり、付属のユーティリティをインストールするlことで、マウスの解像度(DIP値)の変更や、マウス側面の2つのボタンによく使う操作を設定することができます。(まぁ、職人的には、使うことはない機能ですが)

 また、GX800には、同じR.O.G.ブランドの上位モデル、「GX900」が出ていますが、マウス本体の色が赤いのと、ちょっと仰々しいデザインのため、PCケースの色と合わせて、落ち着いた感じのGX800にしました。

〔関連情報〕
   ・Intel P67/Intel H67搭載マザーボードの販売再開を発表
   (2011年3月24日:ASUSTeK Computer Inc.)
   ・Intel P67/Intel H67搭載マザーボードの交換受け付けを開始
   (2011年3月3日:ASUSTeK Computer Inc.)

2011/02/27

 前回書かなかった、PCファンのPWM制御についてです。

 PCファンの回転数制御には、大きく分けて2つの方式があります。「電圧制御」と「PWM制御」です。

 「電圧制御」とは、その名のとおり、電圧の高低によって回転数を制御するものです。

 クルマの速度検出と同じような原理で、ファンの1回転で1パルス出るような「回転数センサ」からの情報を元に、ファンの駆動電圧を制御します。

 比較的簡単な制御のため、小規模な回路で構成できますが、回転数の制御の精度を、それほど高くすることができません。また、駆動電圧を絞った分は熱として失われてしまうため、電力の変換効率を高くすることができません。

#PCファンから出ているコネクタが3ピンのものが、この「電圧制御」によるものです。
 (グランド、電源、回転数信号の3本)

 一方、「PWM制御」とは、パルス幅変調(Pulse Width Modulation)を用いて回転数を制御するものです。

 パルス幅変調とは、パルスの「デューティー比」(パルスが1と0になっている時間の比率)を変化させるものですが、PCファンの回転数制御においては、駆動電圧を高速にスイッチングし、そのOnとOffになっている時間の比によって、回転数を制御するものです。
(PWM信号を積分すると、電圧の高低を制御していることと、原理的に等価となります。LEDの「ダイナミック点灯」においても、明るさの制御方式として用いられています)

 PWM制御は、PCファンの回転数を精度よく制御することができるため、高い精度を求められるCPUファンの制御や、ハイエンドマザーボードの多くで採用されています。

#PCファンから出ているコネクタが4ピンのものが、この「PWM制御」によるものです。
(グランド、電源、回転数信号、PWM信号の4本)

 今回購入した「ASUS Maximus IV Extreme」では、LGA1155ソケットのハイエンドモデルだけあって、最大8個のPCファンを接続することができ、しかも、そのすべてがPWM制御に対応しています。
(CPUファン、電源ファン、シャシーファン1~3、オプションファン1~3の、計8個)

 マザーボード付属のユーティリティーソフトを使えば、これら8個のPCファンの回転数をモニタしたり、動作ポイントをコントロールしたりすることができますが、職人としては、いちいちソフトを立ち上げなくとも、直感的に回転数を把握したくなったりします。

 ということで、少し工夫することにします。0xF9A0

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 ScytheさんのPCファンコントローラー、「SCKM-1000」です。
(すでに販売終了のため、入手困難)

 最大4個の温度センサーをモニタすることができ、その温度に応じて、最大4個のPCファンをコントロールすることができます。

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 3連メーターになっており、左から、サーモセンサーの「温度計」、PCファンの「回転数計」、オーディオの「ボリューム計」となっています。

#3連メーターといえば、その昔、こんなモノを作っていました。懐かしい。0xF9C6

 右上のツマミが、サーモセンサーの切り替え、左上のツマミが、PCファンの切り替え、左下のツマミが、PCファンの回転数の設定になっています。
(右下のツマミは、オーディオのボリューム)

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 「ASUS Maximus IV Extreme」は、最大8個のPCファンをPWM制御できますが、電流容量は、合計で最大1.0Aまでとなっています。

 親和産業さんのPCファン、「GF-1425PWM20AO」は、動作電流が最大0.6Aとなっているため、2個も接続すれば、余裕で電流容量をオーバーし、マザーボードに負担を掛けてしまうことになります。

 そこで、ainexさんの小物をいくつか組み合わせて、解決することにしました。

 左側から、「ファンPWM信号4分岐ケーブル」、「PWMファン用二股電源ケーブル」、「PWM+ファンコン接続ケーブル」です。

 「ファンPWM信号4分岐ケーブル」を使い、PCファンの電源を、マザーボードからではなく、電源コネクタから直接取り出すようにします。

 「PWMファン用二股電源ケーブル」は、その名のとおり、PWM制御のPCファンの信号(4ピン)を、2分岐するものです。

 今回、140mmのPCファンを、トップパネルに2個、フロントパネルと底面にそれぞれ1個ずつ搭載しますが、それぞれのPCファンが独立に制御されている必要はありません。

 ここでは、トップパネルの2個を1セット、フロントパネルと底面の計2個を1セットとして、PWM制御することにします。

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 マザーボード付属のユーティリティーソフト、「FAN Xpert」を使うと、CPU温度に対するPCファンの動作ポイントを、グラフィカルに設定することができます。

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 ケースファンの動作モードを設定しているところです。

 青色のラインが標準の設定ですが、CPU温度が低い時は回転数を抑えて、できるだけ動作音が低くなるよう設定しています。(水色のライン)

2011/02/26

 最終的には水冷ですが、まずは空冷でどこまでいけるかチャレンジしてみます。0xF8A4

 単純に冷却性能だけを追い求めるのであれば、風量の多い(および静圧の高い)PCファンをガンガン回せばよいことになりますが、これではただの爆音マシンになってしまいます。

 冷却性能を高めつつ、静音化を図るために、口径の大きいPCファン(140mm)を、できるだけ低速で回すことにします。

 「CM 690 II Plus NVIDIA edition」は、最大で8個のPCファンを搭載できますが、このうち、140mmのPCファンを搭載できるのは、フロントパネルに1個、トップパネルに2個、底面に1個となります。

 ということで、140mmのPCファンを、4個搭載することにします。

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 右側は、「CM 690 II Plus NVIDIA edition」に標準搭載されている140mmのPCファンで、左側が、今回搭載する親和産業さんのPCファン、「GF-1425PWM20AO」です。

 120mmのPCファンは、多数のメーカーから様々な製品が出ており、非常に選択肢が広いのですが、140mmのPCファンで、クリアフレーム、しかもPWM制御というのは、ネットやアキバでいろいろ探し回ったのですが、親和産業さんからしか出ていないようです。

#なぜに「PWM制御」にこだわったのかについては、つぎの記事で述べることにします。

 標準搭載のPCファンは、回転数:1,200rpm(固定)で動作音:19dBA、親和産業さんのPCファンは、回転数:800~2,000rpmで動作音:39.5dBAとなっています。

 動作音が40dBA近いのが若干気になりますが、これは最高回転数で動作させた時のもので、1,000prmあたりで動作させれば、ほとんど音は気にならないはずです。

 もっとも大きな違いは、標準搭載のPCファンは、風量が60.9CFMであるのに対し、親和産業さんのPCファンは、最大で153.47CFMもあることです。

 もちろん、この値は、最高回転数時のもので、低速で動作させれば、もっと値が落ちることになりますが、フィンの密度の違いからして、低速で動作させても、十分な風量が得られるはずです。

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 親和産業さんのPCファンは、標準状態では青色LEDであるため、緑色LEDに交換します。

 交換する緑色LEDは、日本が世界に誇る日亜化学さんの「NSPG500DS」(購入価格:180円/個)です。

 指向角:15°で光度:37,700mcdもあり、直視すると目が痛くなるほどの明るさです。0xF9CF

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 1つのPCファンに、4個のLEDが取り付けられています。ひとつひとつ、丁寧に交換していきます。(なによりも、1個180円もするので、失敗しないように)0xF9C7

 通常、LEDを他の色に交換すると、駆動回路を見直す必要がありますが、緑色LEDは、青色LEDと順電圧・順電流ともほぼ同じなので、そのまま交換することができます。
(NSPG500DSの順電圧(Vf):3.2V、順電流(If):20mA)

 アノードとカソードの両端子は、ショートしないよう、熱収縮チューブで保護しておきます。

 非常に細かい作業ですが、この辺りは「高輝度白色LEDポジションランプの製作」で培った技で、手慣れたもんです。0xF9C6

#いま振り返ると、10年も前のことなのですね。当時はまだ誰もやっていない、非常に珍しいことだったのですが、いまや普通になってしまいました。

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 比較のために動作させてみました。右側が、標準状態の青色LED、左側が、交換後の緑色LEDです。

 「NSPG500DS」は、昔からある緑色LEDのようなくぐもったグリーンではなく、鮮やかなグリーンをしています。(ちょっとハデかなぁ)0xF9C7

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 フロントパネルの140mmファンも交換しました。

 フロントパネルのPCファンは、取付位置を2段階で選ぶことができます。標準状態では、上段に取り付けられていますが、交換後は、ハードディスクの冷却効果を高めるため、下段に取り付けました。

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 仮組みして動作させた状態です。

 NVIDIAのコーポレートカラーである、グリーンに統一してみました。0xF9F8

#5インチベイの上2段には、「Aquagate Max Limited Edition」が搭載されることになり、さらにグリーングリーンなことになります。

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 こだわりついでに、小物にも気を遣ってみました。

 右側から、親和産業さんの「高性能制振ワッシャー付き25mm厚FAN用ネジセット」と「高性能制振ワッシャー」、ainexさんの「ゴムワッシャー付インチネジ」と「ゴムワッシャー付ミリネジ」です。

 「25mm厚FAN用ネジセット」は、M4×35mmのボルト+ナットに、ウレタン製の「制振ワッシャー」が付いています。

 ただし、ネジセット単体では、制振ワッシャーがボルト(のアタマ)側にしか付いていません。

 そこで、「制振ワッシャー」をナット側にも追加して、ボルトとナットの両方からPCファンを挟み込みこむことにより、ビビリ音を可能な限り低減させることにしました。

 「インチネジ」は、3.5インチHDDなどを固定する場合に、「ミリネジ」は、Blu-rayドライブなどを固定する場合に使用します。

 いずれも、ゴムのワッシャーが付いています。