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Water-Cooling Archive
2014/10/05

 前回はRAIDカードを水冷化しましたが、ついでに水冷化したグラフィックカード(ASUS ENGTX580/2DI/1536MD5)に、LEDを取り付けてみました。

Water Cooling Asus ENGTX580/2DI/1536MD5

 RAIDカードは、φ3mmのLEDでしたが、グラフィックカードは、水冷ブロックが大きいこともあり、φ5mmのLED(NSPG500DS)にしてみました。

#しつこいですが、中国製だか韓国製だかの「パチモン」LEDは、絶対に使いません。信頼の日本製(日亜化学)です。

Water Cooling Asus ENGTX580/2DI/1536MD5

 以前と同様、フライス盤を使って、φ4.8mmの穴を空けます。

2014/08/30

 前回の続きです。

 現物合わせで引いた設計図を、日本プレート精工(NPS)さんに送り、ステンレス板をレーザー加工してもらいました。

#このNPSさん、個人からの依頼でも、1点モノから加工してくれます。(しかも、見積は無料です)

Water Cooling for RAID Card

 できあがった「水冷ブロック取付プレート」です。(予備も含めて、計2個作ってもらいました)

 素材は、1.5mm厚のステンレス板(SUS304)です。図面のとおり、寸分の狂いもなく、精密に加工されています。

 水冷ブロックの四隅のアールも、怖いくらいぴったりです。すばらしい!0xF9CF

Water Cooling for RAID Card

 水冷ブロック~取付プレート、取付プレート~RAIDカードとも、M3のボルトで固定します。

 タップを使って、M3用のネジ山を切ります。

2014/08/16

 前回のとおり、サイドパネルにPCファンを追加し、一通りの改造が終わったはずですが、またもや“良からぬ事”を思い付いてしまいました。0xF9F8

 そう、タイトルのとおり、RAIDカードの水冷化です。

 ネットで探しても、マザーボードやメモリモジュールを水冷化しているヒトはあまたいますが、RAIDカードまで水冷化している“奇特なヒト”は、ほとんどいないようです。

 いたとしても、汎用の“ごっつい”ウォーターブロックを無理矢理カードに取り付けているため、見るからにガテンな仕様になってしまっています。

 せっかくここまで仕上げたシステムですから、ここは少しアタマを使って、“スマート”にRAIDカードを水冷化してみることにします。

 まずは、「なぜに水冷化することになったか」について、簡単に述べます。

 工房の「Ultimate Tera Storage Machine」には、LSI社の「MegaRAID SAS 9265-8i」を搭載し、SSD:128GB×2本(RAID0)、HDD:2TB×5本(RAID5)の構成としています。
(パフォーマンス等の詳細は、こちら

Water Cooling for RAID Card

 RAIDカードの稼働中は、ヒートシンクが触れないくらい熱くなっていたため、ヒートシンク上面に小型のPCファン(φ40mm)を取り付けていました。

Water Cooling for RAID Card
(nVIDIAグリーンで統一)

 前回、このヒートシンクに直接風が当たるよう、サイドパネルにPCファン(φ120mm)を取り付けたことから、ヒートシンク上面の小型のPCファンを取り外してみました。

2012/03/10

 前回の続きです。今回は、ラジエーターを強化します。

cooling01.jpg

 以前に紹介した際には、ラジエーター本体に、直接PCファンを取り付けていました。

 実運用に入って、ラジエーター周辺に手をかざしてみると、PCファンが高速回転ししている際に、PCファン前方に、なぜか冷たい風が吹き出しています。

 どうやら、PCファンが起こした風がラジエーターに上手く吸い込まれず、風が逆流しているようです。

cooling02.jpg

 ということで、ラジエーターに「シュラウド」を取り付けてみることにしました。

 これは、ラジエーター本体とPCファンとの間に距離を持たせ、PCファンが起こした風を、ラジエーター全体に、均一に当てるためのものです。

 その効果をイメージにすると、上記画像のようになります。

 今回は、PCファン(およびラジエーター)が3連なので、トリプルシュラウド(25.95ドル)と、グリルガード(4.50ドル)を購入しました。

cooling03.jpg

 取り付けたところです。

 グリルガードが、PC本体のブラックメッシュと良くマッチして、なかなかイイ感じです。

cooling04.jpg

 んがしかし、このシュラウド、作りはけっこういい加減です。

 天板(および底板)の両端にある“ツメ”は、アクリル板を切削したままなので、左右の側板の嵌合とうまく合いません。ツメの部分を平ヤスリで少し削って、調整してやる必要があります。

 また、シュラウドとPCファンとの間、シュラウドとラジエーターとの間に、微妙な隙間が空いてしまっています。

#生産国は書かれていませんが、おそらく中国か台湾かと。

cooling05.jpg

 ということで、こんな感じにスポンジシートを貼り込んで、気密性を高めてみました。

cooling06.jpg

 シュラウドの取り付け前後で、クーラントの温度測定をしていないので、効果の程は定かではありません。

 定かではありませんが、ラジエーターの裏側に手をかざしてみると、ラジエーターのフィン全体から生温い風が抜けてきているので、少なからず効果はあるものと思われます。(と思いたい)

 HD映像のエンコードのため、4.8GHzまでオーバークロックしても、CPU温度は最大で38℃でした。水温は、イン側(冷却前)が28℃で、アウト側(冷却後)が26℃となりました。
(いずれも、室温19℃の時)

 高負荷時には、PCファンの回転数は2,000rpm前後となるため、それなりの騒音はしますが、CPU温度が40℃を超えることはないので、長時間、安心してオーバークロックすることができます。
(アイドル時の回転数は、1,200rpm程度なので、ほぼ無音に近い状態となります)

2012/02/18

 前回の続きです。水漏れが発見されたため、リカバーします。

waterblock01.jpg

 水道補修用の防水シールテープ(198円)です。
(ほとんど配管工状態)0xF9C7

waterblock02.jpg

 「EK Water Blocks」の水冷ブロックと「Koolance」のフィッティングとの組み合わせには、まったく問題が無かったのですが、「Phobya」の温度センサーと「Koolance」のフィッティングとの間で問題が発生しました。

 温度センサーの首下が微妙に長く、僅か1.5mmほどの隙間から、蒸留水がしみ出すように漏れていました。

 写真のように、防水シールテープを巻いてもダメで、けっきょくは、「Oリング」を内部に挟んで解決することができました。

 ということで、都合、2回ほど試験運転しています。
(実運用に入ってから気づいたのでは、タイヘンなことになっていました。問題無いことが確認できるまで、試験運転は必ずすべきです)

 なお、1回目の試験運転の際に、蒸留水の表面に、薄~く油の膜のようなものが張っていました。おそらく、水冷ブロック(あるいはラジエーター)を加工した際の、「切削油」が流れ出たものと思われます。また、蒸留水自体が、少し白濁していました。

 実運用の際に、クーラントに悪影響を及ぼさないためにも、試験運転はしっかりやっておくべきです。

waterblock03.jpg

 紹介が遅くなりましたが、上側が、今回使用したチューブです。

 当初、「Koolance」のチューブ(1.79ドル/30.5cm)を買ったのですが、PVC(ポリ塩化ビニル)製で柔軟性が低く、特にいまのような気温の低い季節には、硬く渋くなってしまい、パイピングの引き回しに難儀します。

 そこで、「Tygon」の「R-3603」(2.50ドル/30.5cm)というチューブを使うことにしました。もともとは理化学研究室などで使われているチューブで、柔軟性が高い(温度による硬化が低い)だけでなく、安定性(耐薬品性)が高く、優れた特性を持っています。
(日本は、1,680円/mとかいうボッタクリ価格で売られてたりしますが)

 下側は、以前に紹介した、「折れ防止コイル」(「SPR-13GN」、2.99ドル)です。

waterblock04.jpg

 ついでに、内部照明にもこだわってみました。

 「EK Water Blocks」のCPU用とメモリ用の水冷ブロックには、Φ3mmのLED用の穴が、2つ開けられています。ここに、PCファンの時と同様、日亜化学の緑色LED(「NSPG300A」、250円/個、指向角:15°、光度:6,800mcd)を取り付けることにしました。

 ただ、Φ5mmのLED(「NSPG500DS」、指向角:15°、光度:37,700mcd)はすぐに見つかったのですが、Φ3mmのLEDは、秋葉原駅周辺でも取り扱っている店が無く、あっちこっちを探し歩いて、やっと見つけることができました。

#ちなみに、中○製だか台○製だかの格安緑色LEDはすぐに見つかりますが(70円ぐらい/個)、カタログ値でも、指向角:15~25°、光度:6,000~7,000mcd、波長:505~535nmとバラツキが大きく、さすがにパチもんだけあって、品質はボロボロです。0xF9D1

 今回は、色相の統一を図るため、少し高くても、あえて日亜化学のLEDにこだわってみました。

 左上は、石塚電子のCRD、「E-183」(60円/個)です。回路に流れる電流を、18mA程度(16~20mA)に保つことができます。緑色LEDの定格電流が20mAなので、ちょうど良い特性を持っています。

waterblock05.jpg

 こんな感じで、二股にしてみました。

 写真のように、端子部を熱収縮チューブで覆って絶縁しておきます。φ3mmのLEDなので、φ5mmのLEDに比べると、かなり細かい作業となりますが、根気よくハンダ付けします。

waterblock06.jpg

 水冷ブロックに装着し、テスト点灯させたところです。
(配線は、まだ整理していないので、ぐじゃぐじゃです)

waterblock07.jpg

 いや~、ちょっとハデ過ぎかも。0xF9C7

 にしても、かなりSFチックな内部照明になりました。