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高輝度黄色LEDドアミラーウィンカーの製作
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'02/07/24初版,'03/09/13更新

[ポジションランプ制御回路の設計]

 前ページまでで、発光ユニットの改造と埋め込みが完了しました。ウィンカーを点滅させるためには、配線を左右のサイドウィンカーの電源線に割り込ませ、ポジションランプを点灯させるためには、配線をスモールランプの電源線に割り込ませればいいことになります。

 しかし、これでは、あまりにも脳がありません。夜間など、スモールランプを点灯している時は、ドアミラーウィンカーのポジションランプも点灯していますが、ここでウィンカーやハザードを点滅させると、白色の光に黄色の光が混ざってしまい、せっかくの高輝度LEDのコントラストが失われてしまう可能性がります。

 そこで、ちょっとした“工夫”を加えることで、夜間の視認性をさらに高めることにします。ドアミラーウィンカーのポジションランプは、スモールランプを点灯していたとしても、ウィンカーやハザードを点滅させている間は、点灯しないようにします。

 さらに、一部のヨーロッパ車に見られるような、「パーキングランプ」の機能も持たせることにします。駐車中など、イグニッションをOFFにしていたとしても、パーキングランプのスイッチをONにすることで、ドアミラーウィンカーのポジションランプを点灯しておくことができるようにします。

 まずは、制御回路の真理値表をまとめてみます。

[表1]
door_mir_tbl01.jpg
  • ポジションランプ制御回路の真理値表です。(表1)

 先ほど、「ウィンカーやハザードを点滅させている間」と書きましたが、単純にサイドウィンカーの電源線から信号を拾っていたのでは、サイドウィンカーの点滅に合わせて、ポジションランプも点滅してしまうことになります。

 そこで、ウィンカーやハザードを点滅させていることを示す信号として、「ターンシグナルスイッチ」および「ハザードウォーニングスイッチ」から信号を拾うことにします。同様に、スモールランプを点灯させていることを示す信号として、「ライトコントロールスイッチ」から信号を拾うことにします。

 「TOYOTA配線図集」より、左ウインカーを点滅させる信号はEL、右ウインカーを点滅させる信号はER、ハザードを点滅させる信号はHAZ、スモールランプ(テールランプ)を点灯させる信号はTAILであることが分かります。
(アルファベットの上のバーは、その信号が負論理(ONの時Lowレベル、OFFの時Highレベル)であることを示しています。)

 また、パーキングランプを点灯させる信号をPARKとし、ELERHAZTAIL、PARKの状態から、ポジションランプを点灯させる信号をEPとします。

 状態①は、左ウインカーまたは右ウインカーまたはハザードいずれかが点滅している場合には、ポジションランプを消灯させることを示しています。

 状態②は、左ウインカーおよび右ウインカーおよびハザードすべてが消灯していて、かつスモールランプが消灯している場合には、ポジションランプを消灯させることを示しています。

 状態③は、左ウインカーおよび右ウインカーおよびハザードすべてが消灯していて、かつスモールランプが点灯している場合には、ポジションランプを点灯させることを示しています。

 状態④は、左ウインカーまたは右ウインカーまたはハザードまたはスモールランプいずれかの状態に関わらず、パーキングランプのスイッチがONになっている場合には、ポジションランプを点灯させることを示しています。

 これらの制御は、汎用ロジックICを組み合わせることにより、実現することができます。

[図面xx]
door_mir_fig10.jpg
  • ポジションランプの制御回路図です。(図面xx)

 ELERHAZTAILからの信号とPARKとの論理和は、ロジックICで組むこともできますが、ここではワイヤードORとしました。PARKとの論理和をロジックICで組むと、イグニッションがOFFの時でも、常にロジックICに電源を供給しておかなければならず、バッテリーの暗電流が増えてしまいます。

 そこで、PARKとの論理和をワイヤードORで組むことにより、イグニッションがOFFの時は、ロジックICに電源を供給する必要がなくなり、駐車中におけるバッテリーの無駄な消費を抑えることができます。

(と思ったのですが、TTLなどのバイポーラ型のICに比べ、C-MOS型のICは、待機時はほとんど電流を消費しませんし、そもそもBATT(常時電源)とIGN(イグニッション電源)とを別々に取るのは面倒くさいので、全部まとめてBATTで面倒を見ることにしました。)

(以下、まだ考え中です。)

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